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初心者に教える際のポイント

2021年04月15日

新年度のスタートとなりました。大学に入学したり、新社会人になるなど生活スタイルが変わった方も多くおられることでしょう。その昔は、そんな方々をターゲットにパチンコ・パチスロ講座のようなものが書かれる季節でもありました。しかし、うん。私が言うのもなんですが「新規ユーザーが欲しい」と叫ぶわりに、何もしない業界ですな。

「じゃあ、お前が何かやれよ」という声も……聞こえませんか。パチンコ・パチスロをまったく知らない方への影響力ゼロなのは、このコラムの読者の方々もお詳しいかと思います(笑)。

私がパチンコを始めたのは、友人に誘われたのがきっかけです。アラフィフを迎える世代の多くはそうだったのではないでしょうか。年齢関係なく、女性であれば彼氏の影響と予想しますが。しかしながら、誘われて始めたのに、自分は誰も誘ったことがないという方が圧倒的に多いのも想像がつきます。これでは遊技人口は右肩下がりになる一方ですし。お近くの、お気に入りのホールの出玉が減少して楽しみにくくなってしまいます。

なぜ誘わないのか。普通の生活を送っている方であれば、パチンコ・パチスロの名前を聞くのは悪いニュースが多いこと。イメージが悪いので、あまり話したがらないこともあるでしょう。自然な感覚と思います。また、性格の影響もあるでしょうね。

ということで、誰かを誘うのは難しいとしても。身近に興味を持ってくれるノンユーザーや初心者さんがいた場合。どのようにレクチャーをしますか? レクチャーに自信がないから口を閉ざすということは、もったいないとも感じるのです。


<アイムジャグラーEX(2020年)>
初心者の方にお勧めされる機種の筆頭といえばジャグラー系でしょう。良いチョイスの一つであることは間違いありません。

パチスロ初心者にとって、最大の不安は「いつヤメていいのか」でしょう。GOGO!ランプが光ったらボーナス確定。光っていなければボーナスは成立していないので、いつヤメても大丈夫。少ない知識でパチスロに触れ合えるのが最大のメリットです。ボーナス絵柄を狙うくらいの目押し力は必要。その練習ができるのも良いですね。

ただ、一つ大きな問題があります。パチンコからの転向組でもなければ、ジャグラーが魅力でパチスロを始めようと思う人はまずいないということです。何か別のもの(アニメとのタイアップとか)に興味があって始めようとしているわけです。

みなさん、ご自分のことを思い出してみてください。打ちたい機種があったからやってみて、いろいろな機種を経験して今があるわけです。まず打ってみたいという衝動を広げてあげることが一番かと思います。結論として、基本的に機種はなんでも良いのです。


しかし、お勧めできない機種もあります。ボーナス絵柄の目押しも知らない初心者には難しい機種です。「パチスロひぐらしのなく頃に祭2」とかですね。低貸し営業とかで難しさを体感してもらうも良し。実演してあげるも良し。

そこで諦めるタイプの方なら「それも運」と割り切ることも必要かも知れません(笑)。その方をよく知っていれば、性格に合ったアドバイスもできるでしょうが。それでも打ってみたい。上手くなりたいとなってくれるなら。そこで初めてジャグラー系が出てくるのではないでしょうか。


<HEY!鏡>
初心者さんにはお勧めしにくいと思われがちなAT機ですが、実はそんなことはなかったりします。目押し要素(色目押しなど含む)も加えられていると、他の機種での練習が必要になるかもですが。お勧めしにくい最大の要素は、必要金額かもしれません。その方との距離が近いほど、金銭感覚を見られることになりますから。

これらを除くと、実はAT機って初心者向きと思うことも多いのです。目押しなどの技術があまり求められないからです。AT機は内部のボーナスを隠すためなどもあって、レア小役を特殊リプレイとしていることが多いです。5号機以降はリプレイの取りこぼしは厳禁なので、特殊リプレイがない位置を押しても通常リプレイで揃ってくれます。コイン的なロスは発生しにくいのです。

その代わり、知識は必要となります。天井救済を含めたヤメ時などですね。というか。技術も知識もなくて、運だけで勝てると思ったら大間違い。どちらかは頑張る必要がある。これくらいのことは教えてあげましょう(笑)。


実際、パチンコユーザーでパチスロは初心者という方にお勧めできる機種を尋ねられた際に「ミリオンゴッドシリーズ」と答えていました。パチンコユーザーということで金銭感覚のズレによる不安もありませんでしたし。

知り合いに教える際は、その人の興味を広げること。足りない要素があれば、それを埋めるような機種をお勧めするなどが近道なのではないでしょうか。もちろん、その方の性格にも合わせた教え方も大事ですよ。


ホールには見ず知らずの方が多くいます。その中には初心者さんもいらっしゃいます。いや、ベテランでも……という方だっていますが(笑)。

スタッフさんの目押しサービスが禁止のこの時代。隣の台の方が、ボーナス絵柄を揃える目押しを苦労している場合。みなさんはどのようになさっているでしょうか。声をかけて目押しをしてあげるなどは、個人個人の社交性や性格に依存してしまうのは致し方ないところかと思います。

押してあげる気はあるけど、どう声をかけたら分からない。不機嫌そうに「自分で押すよ」とか言われたらどうしよう。揃ったのがRBで悪態をつかれないかな。と、ネガティブ思考が優って見て見ぬ振りをする方も多いことでしょう。まあ、超高確率で悪態をつきそうな感じの人なら、私もスルーしますけどね。スタッフさんに横柄とか。それは自業自得でしょう(笑)。


大丈夫そうな人の場合、私はこの言葉から始めるようにしています。「押してみましょうか?

「押しましょうか?」ではありません。「押してみましょうか?」です。「て」が大事。目押しを練習中で頑張っている方、自力で揃えたい方も理由を言って断りやすいでしょう。また「押してみましょうか?」に対して許可を与えることによって、起こる事象の結果は自分の責任となる(大袈裟ですが)意識が働きます。「RBでしたね」でも怒られるリスクはグッと減ることになります。

「押しましょうか?」でも、話す側の意識は同じですけどね。特に初心者さんからは“上から目線”のように感じられる可能性のある言い方かと思います。この人は何でもお見通しなのか。BBをRBに変えるなんて容易いに違いない。パチスロを理解している方ならそんなことはないと分かりますが、相手は初心者です。


パチスロは自分が勝つことが大事。初心者の「コインロスを減らす=還元減」となって自分の取り分が少なくなるじゃないか。そんな発想を持たれる方もいらっしゃるでしょうが。ちゃんとその分をあなたが受け取れる保証はありません(笑)。

打算的なことを書いてしまいますが。そのシマで一番上手ければ勝つ手段は増えますし、そのシマの売上は大きいほど恩恵を受けやすくもなります。

初心者さんが上達してライバルとなるまでは時間がかかります。そう簡単に立場は逆転しないでしょう。たった一日のコインロスで二度と来てくれないよりも、長く通うようになってくれたほうが、遥かにありがたいのではないでしょうか。少なくとも同じホールの同じシマと、物理的な距離も近いのです。

そのホールは、来客数が増加するチャンス。初心者さんは、親切なベテランがいて安心して楽しめる。そのベテランは売上増によって勝ちやすくなる。これこそ共存共栄だと思っています。

いきなりは難しいと思いますけどね。新たにパチンコ・パチスロを始める方も多い季節ですので、みなさまにおかれましては初心者さんに温かい目をお願いいたします。


©KITA DENSHI
©DAITO GIKEN ,INC.