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11月13日(月) 抱き合わせ販売
弱小メーカーの営業マンをしていると肌感覚で感じるのは
「外的要因に非常に左右される」
というところです。ほとんど機械の良し悪しの前に、大勢が決していることの多いこと多いこと。その中でも結構出会うのが【抱き合わせ】の犠牲になるケースですねぇ…
■私が忌み嫌う抱き合わせ
どの業種にもあるとは思いますが、特にパチンコ業界において常態化している抱き合わせ販売。
例えば、注文殺到確実な【A】という台を買うためには、その前にリリースされる【B】と【C】を買わなければ売らない。
ホールとしては
…買いたくない
……欲しくない
………でも買わなきゃいけない
…………だから君のとこの機械は買えない☆
と、弱小メーカーの機械は機械単体での評価もされぬまま導入圏外へ消えるため、抱き合わせ販売は滅していただきたいと切に思い生きてます。
私の立場だと百害あって一利なし
「無駄にホールの予算を逼迫させやがって!特殊詐欺と何が違うんだよ!」
とまで考える次第です。はい。
こんな販売方法はそもそも売り手市場だった過去の遺物であって、2005年をピークに毎年右肩下がりの機械販売台数を見れば一目瞭然。買わないと営業できないよう機械は大量に作って売るので大体導入できますし、付き合う必要など全くないように感じます。しかし、これはあくまで弱者・愚者・敗者の立場での意見。立場が変われば生まれながらの偽善者の私でも抱き合わせ販売することに何の抵抗も感じないのかもしれません。綺麗事は綺麗事。立場でも何でも使えるものを使うのは何が悪いのだというのもまた正論なのです。
■抱き合わせのメリット
基本線は殺到した時の交通整理です。
「あなたのお店、【B】は買ったけど【C】は買ってないので機械を希望台数持っていけません」
と断る口実ですね。うん。わかるわかる。
もう一つはどんなクソ…いや不人気台、残念な台も抱き合わせでその台のポテンシャル以上に売れちゃうこと。カッコよく言えばシナジー効果とも言えますが、買い手は望んでいません。抱き合わせは断固買いませんという土壌がこの業界にないもので、これでメーカーは味をしめて常態化してしまったのが実情でしょう。そのメーカーの柱となる機械に抱き合わせをするのは最早常識。不文律ですね。
■抱き合わせの何が悪い
3~4年前はメーカーにも小冊子が配られていて「抱き合わせやめよう!」という自浄作用をアピールする活動が若干ありましたが、今はどこへ行ったのでしょう…(現在は皆無です) 所謂、独占禁止法に抵触すると言われていますが、多分この辺に抵触するのだと思います。
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 2条9項
5 自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に、次のいずれかに該当する行為をすること。
イ 継続して取引する相手方(新たに継続して取引しようとする相手方を含む。ロにおいて同じ。)に対して、当該取引に係る商品又は役務以外の商品又は役務を購入させること。
公正取引委員会より引用
要するに、機械単体の取引に対し、これが欲しけりゃ他にもあれ買えこれ買えはダメよということでしょう。マジで公正取引委員会に誰かタレ込んでよ…
■抱き合わせは無くならないが形骸していく
タレ込んだところでメーカーは
「こちらからはなにも言ってないでーす。ホールが忖度しただけでーす。」
となるでしょう。
これはホール側もライバル店を出し抜くためなら毒をも喰らう、抱き合わせのクソ台も買うという覚悟でもあるからです。でも、ライバル店にもしっかり台数入るから買ったらダメですよ。
ホールもやられてばかりではなく、都道府県単位ではホール組合が「不公平な販売方法やめろー〇○○○」と文書を出したり、全日遊連のサイトには不当な販売方法されたのを密告できるフォームがあったはず。このようにホール側も大分戦う姿勢を見せていること、さらには外的要因は更に後押ししております。パチンコは今後数年は過去最低販売台数を記録していくでしょうし、来年2月施行の新基準が販売されると更に落ち込みます。なので売り手市場は過去の栄光、幻であり勘違いしてるメーカー以外は抱き合わせは形骸化していくでしょう。
弱小メーカーが弱小メーカーである所以は抱き合わせられても買いたいヒット作を出せなかった過去にあるわけで一概に抱き合わせを否定するのは嫉妬や恨み込みなのですが…
「しがらみなく機械単体で評価してもらいたい」
と切に思いますね。いや無理でしょうけども。