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令和の最初に昭和の機種を打つ

2019年05月15日

令和が始まりました。もう皆さんは令和の初打ちを済ませましたか? 私はまだだったりします。令和一発目にどの機種を打つべきか。悩んでいるうちに手を出せなくなってしまっています。ちなみに、平成最後に打った機種は『マイジャグラー』でした。『マイジャグ』なのはたまたまですが、平成を代表する機種と考えたらジャグ系が思い浮かびまして。

そうこうしているうちに、スロゲーセンでのオフ会が入っておりました。実際のホールでの初打ちはまだですが、令和で初めて打つパチスロ機ということになります。そこで選んだのは『アニマル』(アークテクニコ:2号機)です。発売は昭和63年(1988年)。ホールからスロゲーセンへと場所を移しながら、平成のパチスロすべてを横目で見守り続けた生き証人です。

簡単にざっくりとゲーム性から。設定変更後とボーナス後は連チャンゾーンから開始。コイン純減枚数による“吸い込み方式”を採用しています。簡単に言えばストック機の原型ですが、この抽選方式が許されていたのは1号機まで。昭和と平成の過渡期となった2号機では禁止されていました。栄えある“検定取り消し第一号”となって、プログラム改修が命じられました。

連チャンゾーンは3枚〜39枚純減のあらかじめ抽選された規定枚数到達時にボーナスを高確率で抽選します。

最初の1Gで2枚〜35枚の中から抽選されると説明される場合も多いですが、信じられなくてですね。最初の1Gが天井決定のみであれば、1枚掛けのほうがロスは減りますし。1G目に揃うことがある(3枚が天井)から3枚掛けだとしたら、連チャンゾーンは35枚目までに。いやいや、普通に36〜39枚の最後の3枚掛けでも当たりますから。このあたり、ちゃんと解説している人はいないです。って、もはやどうでもいいことですが(笑)。

この連チャンゾーンでボーナスを引けないと10枚〜800枚のハマリゾーンに。やはり抽選された規定枚数到達時に、ハマリゾーンは終了します。このとき、約1/2で25Gの小役高確率状態(フルーツゲーム)を抽選。25G終了時にも、また約1/2でフルーツゲームの再突入を抽選します。

この約1/2に漏れた場合は、連チャンゾーンに移行。フルーツに当選せず、連チャンゾーンでボーナスが当選しなければ、知らないうちにアツい区間が過ぎ去っていたことになります。800枚を吸い込ませて「あら、どこかでやらかした。いまどこにいるの?」と気が付くわけです。フルーツは居場所がわかるから嬉しいんですよ。たとえ1周でブチっても。

ボーナスは、約360枚純増のBIGが1に対して、約90枚純増のREGが2のREG偏向型。高設定を打つと、REGとフルーツのコインで通常時をまかない、BIGのコインが残っていく感じでしょうか。低設定では、天井間近の台を拾ったり、BIGの連打がなければ勝つのは不可能です。かなりのドM・ジャンキーでないと打てないのは確かです。

2006年まで実際のホールに設置されていましたが、私が打っていたホールのお客さんの大半は中国人でした。抽選の“引き子”を雇っているのを見たのも、そこが初めてだったなwww


時代が平成31年5月に変わり、もっとも大きく変わったのが“情報”の発達ではないでしょうか。そして、国民性も大きく変わった気がします。

初期は、攻略誌を買って読めば新機種の情報を得られる程度。そこからインターネットの時代になって、機種の中身だけでなく設置店も検索すればわかるように。さらに、メールを受け取っていれば、アツい日もわかるようになりました。遊技環境としては格段の進歩です。

しかし、平成の時代に遊技人口は着実に減っていきました。個々の趣味や嗜好が多様化する中、他のジャンルよりもアピール不足だったのは否めません。そして、その傾向は広告規制の強化によってさらに加速していくことでしょう。普通のジャンルと同じことをやっていては勝てません。しぼむ一方です。

国民性の変化もインターネット環境によるものでしょう。同じ意識の人との連帯感。黒か白かはっきりしているほうが、主義主張が伝わりやすく、過激な言動であるほうが注目を浴びられます。グレーは説明するのが面倒なので、避けられる傾向にあります。まさに、パチンコ・パチスロですね。グレーのものをグレーとして楽しむ余裕がなくなったように感じます。

そんなグレーの中でもダークグレー……いや、黒か。昭和から平成初期は、ユーザーが裏モノや『アニマル』のような検定取り消しになるような機種を望んでいた一面があります。「そんな、パチンコ屋が品行方正とか鼻で笑っちゃうよ」といった感じでしょうか。遵法違法よりも、面白いと感じるかどうか。ツマラナイと感じても、それを楽しんでいる人がいて、上手く(多くの人を楽しませる)活用するホールを追及することはほぼありませんでした。ユーザーも楽しめるグレーを一緒に守っていたようにも思えます。

しかし、誰でも情報発信をできる時代となって、このような“胡散臭い”挙動のおかしな台は晒されるようになりました。黒か白か。自分に正義があれば、徹底的に私刑も許される空気に感じます。今の時代は遊技機規則にそぐわないプログラム(メーカーの関与の度合いを問わず)は受け容れられません。誰がどう見ても圧倒的にわかりやすい非がありますから。

このように書くと、私が現在も裏モノ肯定派と捉えられかねませんな。面白ければなんでも良いよとは思いますけどね。ダメ、絶対イクナイ。そういう時代ではありません。リスクが高すぎるし、今のユーザーを喜ばせるレベルのものを作るのは困難。微妙に出玉率をカットするようなツマランものばかりになると思うので、断固反対です(笑)。

ただ、忘れて欲しくないのは。昭和から平成初期の胡散臭い機種たちも、ホールがユーザーを楽しませようと思っていたから出てきたということ。コインが出ない機種を出せるようにしたり、小役前兆などでゲーム性の刺激を増やしてみたり。ユーザーが喜べば稼働が上がる。薄利多売でも利益が出る。この“想い”だけは令和で復活して欲しいものです。裏モノにしなくても、大概は作れる世の中なんですから。

よく想い出補正と言われますが。4号機の爆裂機時代は、圧倒的な出玉や出玉速度。それ以前は、薄利多売のホールが多かった打つ環境が加味されてのものです。ぶっちゃけ、機種なんて何でも良いんです。ホールがその機種を育てる気があるかどうかです。



さてさて『アニマル』ですね。想い出補正なしでお届けします(笑)。この機種はリーチ目らしいリーチ目が極端に少ないのも特徴です。

順押しならば左の写真。小役は払い出しが違ってもすべて同一フラグ。形やスベリなどで10枚よりも15枚を優先すればフルーツ確定となります。右の写真は連チャンゾーン中の逆押し手順。右リール「赤7・チェ・ベル」は小役orBIG。中リールでベルを否定しての赤7テンパイなのでBIG確定となります。左リール止まっちゃってわかりにくくなりましたね、スミマセン。

それ以外はリールのブレを観察します。台によって個体差があるので、ブレがわかりにくいことも。これをオマージュした山佐のバウンドストップよりは、はるかにわかりにくいです。プログラムに書いてあるわけでなく、単なるバグですから。昔の機種のバグがゲーム性になったのは“遅れ”演出ですね。『アニマル』にはありませんが。

左リールにはREG絵柄がたくさんあるので、基本的には枠内に引き込みます。そこから中リールがブレたらREG。左リールがブレたらBIG。中リールがブレてベルやプラムといった15枚役が揃えばフルーツを否定(そこから15枚入れるまでボーナス抽選なしも確定)。液晶のない機種ですが、常に忙しいです。そして、面白いから打ってみてと気軽に言えない敷居の高さです(笑)。

私が『アニマル』を好んで打つようになったのは、導入から10年ほど経った頃です。ライターを始めるちょっと前。それなりに知識がついてきた頃です。2006年までは普通に打てたんですけどね。と、最近のことのように語っていますが、干支一周前ですな。

初心者の時代に打ってまったくわからなかった機種も、経験を積んだあとに打つと面白さに気が付いたりします。そういう体験ができる・文化を守っているのは、残念ながらスロゲーセンのみです。もう再来年の今頃は5号機をホールで打てなくなってしまいます。

単に勝てるかだけでなく、昭和や平成の面白いと思える機種と再会できるように、令和の時代もスロゲーセンには頑張っていただきたいです。もちろん、新たな機種の面白さを発見できるよう、いまのホールも“想い”をこめた営業をして欲しいものです。

さて、令和の時代に打つ平成のパチスロはどれにしようかしら。いや、平成というと、またスロゲーセンになるな(笑)。そんなわけで、新時代らしく6号機にしておこうかと思っています。