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僕らが旅に出る理由

2019年09月15日

夏の締めくくりは、N県の地方都市へ旅に出て、そこに住む旧友と連れスロ。もう20年近くになる私の恒例行事です。で、そのうち約15年は同じホールで打っています。どれだけの優良店かと思われるでしょうが、むしろ閑古鳥が鳴いているくらいです。今年は、到着したら80人近くもお客さんがいて驚きましたけど。

地方都市といえば、幹線道路沿いの郊外店を思い浮かべる人が多いかと思います。行くホールはそうでなく、住宅街に近い立地。15年前にこのホールを選んだのは、バラエティに富んだ機種構成だったから。とりわけ、短時間で遊べるノーマルタイプも多く残してくれていました。

連れスロですから(強打)。宴会までの時間調整をできる機種も必要。逆噴射して、まったりしたくなった人の逃げ場も必要。そう考えると、イケイケでお客さんビッシリのホールは、むしろ敬遠したくなるのです。隣に座って、ああだこうだケラケラ笑いたいじゃないですか。

奇跡的なのは“出す気も抜く気もない”営業方針がずっと変わらなかったこと。4号機末期にストック機全盛となっても、そればかりにならず。5号機時代も射幸性が高めのAT機だらけとはならず。流行に背を向けていたので、お客さんの数はさっぱりでしたけど。しかし、それでも新台はかなり買っていました。昨年も『タイムクロス2』や『ルパン-世界解剖-』とかありましたし。

どこにそのお金があるのだろう? 大昔は、本業が潤って仕方ない企業の税金対策としてのパチンコ屋がありました。それが生き残っていたのですかね。15年の定点観測の見立ては、高設定を見かけるのは難しく、その代わりに設定1も少なめ。税金対策で営業していたとして、出しすぎるとスタッフ不足が露呈するし、お客さんを大事にはしたいからホドホドと推測できたんですね。


このホールちょっと何かが変わったな。そう感じたのは、昨年の秋にホームページを見たときでした。昨夏に行ったときには、既に高射幸性旧基準機が1台もなかったのに『アナザーゴッドハーデス』や『バジリスク絆』がシマで復活。5号機になってから、入荷した新機種しか設置機種が見られなかったホームページも、すべてが掲載されるようになっていました。あと、新台入替しか来なかったメールも毎週届くようになったか。

羅列したことは、悪いことではないですよ。今までアピールが下手すぎたから、お客さん不足だったとも言えたので。秘密基地がバレちゃったとは思いましたけど。ええ、バレちゃいました。

2004年頃…『北斗の拳』もあり、お客さんは100人ほど。
2008年頃…完全5号機時代で、お客さんは20人ほど。
2012年頃…派手な機種が少なめで、お客さんが10人以下に。
2016年頃…遊べる機種が残っていると再認知。お客さんが30人ほどに。

パチスロコーナーは、このような推移となっていましたが、今年はなんと80人。変化を目の当たりにして、どのような変化があったのか気になってしまいました。オーナーが変わったとしか思えない!


ここパチhttp://koko-pachi.com/index.htm

そんな時に、私が参考にしているのが「ここって昔はパチンコ屋?」というサイトです。通称「ここパチ」。タイトルの通り、昔に行ったことのあるホールの名前などを思い出すときに使うのが普通ですが、現在営業しているホールの組織・親会社・系列ホールなども調べることができます。

それを見たところ、このN県のホールは、本当に身売りしてしまったらしい。みなし機の撤去・6号機への入れ替え・依存問題対策・健康増進法対策・消費増税……。本業がどうだったかは知りませんが、税金対策にしても疲れたというところかもしれません。先行きの見えない業界にあって、自分の代で終わらせると考えるオーナーも多くいるのは事実です。

今回は旅先の気になるホールを調べるために活用しましたが、普段から行くホールを覗いてみるのも面白いですよ。


そんなこんなで心配になるのが、その行きつけのホールの今後です。

そうそう多くの台数を入れ替えられないので、前オーナーの遊べるラインナップは残っていましたが、生かさず殺さずのノーマルコーナーも、殺され気味となっていました。路線転換は時間の問題ですかね。そうなってしまったら、また次のホールを探さねば。

しかしまあ、買収するとしたら良い物件だったと思います。“遊べるホール”として一定の安定客層を持っていて、その他のユーザーにはアピール不足と課題が分かりやすい。さらに、既存グループで余ってしまった高射幸性旧基準機も転用が可能。一石三鳥だったかと思います。

東京でも、ノーマルを大事にしてくれるバラエティ豊かなホールは減っているので、寂しくはありますけどね。これも時代の流れでしょう。旅に出る理由は、連れスロではありません。旧友たちと生存報告をすることです(笑)。あと、帰路で標高777mの神社にお参りすることかな。この写真を見た皆さんにも、ご利益がありますように。