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復刻して欲しい往年の名機

2020年09月15日

企画物が続いたこともあり、そういえばパチビーコラムで5号機の設置期限の延長にまったく触れていないことを思い出してしまいました。パチスロだけでなく、パチンコもそうですが。

新型コロナウイルスの影響で、ホールの売上も大きく下がってしまっただけでなく、新機種の供給ペースもガクンと落ちてしまいました。検定&認定切れの5号機を撤去していく一方で、新たな6号機に入れ替えることが難しい状況となってしまったんですね。

そこで業界団体が、お上に「高射幸性と指摘された機種は従来の期限で撤去します・削減目標も作ります・各ホールから誓約書も出させます」と約束をして懇願。その結果、法律が一部改正されて、従来は3年間だった検定・認定の有効期限が、4年となりました。

一部のホールは、認定期間が伸びたのだから設置していても違法ではないと、従来の3年でハズすと約束した高射幸性遊技機を残してしまって問題となっていたりもしますが。いずれにせよ5号機の寿命が少し伸びたのは事実。まだ6号機時代となったとスイッチを切り替えているユーザーもホールも多くありません。

なので、棚上げされた空気になっていますが、改めて6号機の遊技機規則を考えてみるとキッツイのです。最大出玉率が6号機から115%未満になったのもそう。これは17500Gの長期出玉率ですが、それ以外に400G ・1600G ・6000Gの出玉率も許される幅が狭まることとなりました。それだけでなく、ボーナスの出玉も減少してしまいました。

6号機になって自由度が(少しだけ)上がったのはAT機ですね。1Gあたりの増加速度が3枚を超えるようになったのが代表格。こちらは遊技機規則に書かれていない“内規”いわゆる自主規制が大事なゲーム性です。というか、遊技機規則にはそもそも「押し順ナビ」が一切書かれていません(笑)。

ボーナスの枚数は関係なく作れる。有利区間のリミットはあるものの、5.9号機と比べれば遥かに自由度が高い。ということで、市場の中心がAT機となっていっている現状は頷けます。

AT機のせいで遊技機規則が改正されたはずなのに、AT機が復権してノーマルだけ作りにくくなるとか、本当に勘弁していただきたい。ということで、ノーマルの開発さんを応援するためにも「リバイバルを希望する機種」を考えてみたいと思います。古くて知らない機種もあるかとは思いますが、エッセンスだけ理解してくだされば幸いです。


○リプレイハズシのない4号機
1996年にユニバーサル販売から登場した4号機の大量リーチ目タイプで、BIGの枚数はオーソドックスなものよりも若干少ないくらいでした。登場タイミングとしては『クランキーコンドル』と『サンダーV』の間。パチスロが技術介入全盛期に向かって行った時期となります。しかし、コイツにはリプレイハズシがございません。初心者層にも打ちやすい立ち位置だったんですね。

大量獲得機やボーナス中にバリバリ増やす派手な機種の方がネームバリューはありますが、6号機でノーマルとして再現するのは困難を極めます。そこで、リプレイハズシのなかったコイツなわけです。絵柄もサウンドもファンシー。OLさんがフラッと打ってフラッと帰れる。そういう機種もなければ、ファンの拡大は望めません。

『フローズンナイツ』の特徴といえば、小役取りこぼし時のチャンス目です。まあまあ偉そうな並びが停止します。その後にボーナスを狙って一喜一憂。それができたのは、4号機当時の小役補正機能があったからですが。5号機『B-MAX』や『ゲッターマウス』のように取りこぼしても許せる程度の作り方はできるはず。5号機以降は「取りこぼし=丸損」となってしまうので、その軽減を考慮してくれる機種もあることを望んでおります。

ぶっちゃけ、中身が分かってからは『フローズンナイツ』で拝むリーチ目もワンパターンになってしまいましたけどね。シングルボーナスは取りこぼしたら消滅してしまったので、どうしてもBARのあるところしか押せなくなってしまいました(笑)。


○テトラリールの最高傑作
2000年に山佐から登場した、やはりオーソドックスなノーマルタイプ。4本目のリールは、テトラリールと名付けられています。ストップボタンを押すのは3リール目まで。テトラリールは毎ゲーム勝手に回って勝手に止まります。

3リール目までが同じ停止形でも、テトラリールの止まる位置によってリーチ目に昇格するのが醍醐味でした。5号機でも熱望するオールドファンも多かったように思えますが、実は6号機のほうが作りやすそうな気がしています。

4号機『アラベスク』は、通常時のチャンス目制御が肝となっていました。3リール目まででチャンス目を出して、ボーナスが成立しているならばテトラでリーチ目となってくれる。ここが楽しかったんですね。

5号機のノーマルタイプは、ボーナス確率を高めるために2種BB(第二種特別役物・MB)を搭載するのが一般的でした。この2種BBは消化中にREGやSINが成立するとパンクしなければなりませんでした。0枚役も認められないので、チャンス目を作るリール制御はSINを使うのが簡単。しかし、2種BBが使えなくなってしまう。そんなジレンマに陥ることとなったんですね。

そこに来て、6号機のノーマルタイプ。2種BBがSINでパンクするのは同じですが、2種BBを搭載するとそもそものBIG枚数を減らさなくてはなりません。なので、『ドンちゃん2』も『サンダーVライトニング』も『ケロット4』も『アイムジャグラーEX』も。すべて2種BBを搭載していません。これがスタンダードとなることでしょう。

なので、SINを使ったチャンス目制御も普通に作れるんです。『ジャングルマスターコングダム』で筐体も直近のノウハウもあるので、なにとぞよろしくお願いします(笑)。


○BIGor5枚の激アツ目
1999年にタイヨーから登場した完全告知のツインBBタイプ。揃えた7の色によってBIG中のメイン役が変わったりもしますが、ツインBBはどうでも良いです(笑)。「ほぼ万人が楽しめる変則押しは?」と尋ねられた時に挙げる機種がコレです。

右リールに3連スイカがあって、逆押しで停止すると「ピコン!」と鳴ります。この時点で、BIGor5枚です。残りリールは左→中と適当打ちで大丈夫。ボボボボといえば残念小役。ハズれたらお待ちかねのBIG。告知のデジタルが動き出します。基本、これだけ。

ココを押して、こうなったら……という機種は多くあります。しかし、ここまで激アツで分かりやすい小役ハズレ目を持った機種はそうそうありません。そんなシンプルなアツさを忘れてしまっている気がするんですよね。告知ランプが光れば良い。そこまで割り切るのではなく、その半歩だけ上。このような機種があったら家に直行するのではなく、1000円2000円勝負をする機会が増えそうです。

タイヨーが活動していないようなので、早い者勝ちのアイデアなような気もしています(笑)。


○ノーマルの設置期限は2021年11月
・高射幸性と指摘された遊技機は、当初の検定&認定切れで即時撤去
・2021年1月以降に検定&認定が切れる遊技機は、2021年11月30日まで延長
・ちょいパチ&1/100未満の甘デジ&ノーマルAタイプなどの遊技機は、当初の設置期限から210日以内で延長(7ヶ月:東京五輪期間は別途延長)
・それ以外の遊技機は、2020年12月31日までに撤去

冒頭で触れた設置期限の延長はこのようになっています。AT機は割と開発マインドも高いので、6号機も多く出てくると予想していますが、ノーマルはまだまだ立ち遅れています。6号機の『アイムジャグラーEX』も5万5000台予定だとか。ノーマルを好む長年のユーザーの逃げ場がなくなってしまいそう。

なので、ノーマルタイプの210日延長が大きいと感じています。まあ、RTがあってもダメなので、5号機の『花火』も初期型式だと2020年12月で撤去となってしまいますが。

2020年12月撤去の機種を毎月15%ずつ削減。2021年となったら11月撤去の機種を毎月15%ずつ削減という目標もあります。もちろん、稼働の高い機種が優先となるでしょうが、ホール全体の機種バランスも考えていただければ嬉しいですね。