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「ピンクパンサーSP」の疑似遊技が凄い!

2022年06月15日

6月6日から導入が始まった山佐ネクストの「パチスロ ピンクパンサーSP」。もう導入されているので、技術介入系のA+ARTという基本的なシステムとゲームの流れはみなさまご存じのことかと思います。

いやはや、衝撃的でした。「す、すげ〜! どうやっているんだろう?」そんな鳥肌が久々に立ちましたとも。ええ、カスタマイズモードです。正解かは分かりませんが、どうやって実現させたのか。如何に凄い機能なのか。そんなことを今回は書いてみようかな・・・と。

その前に。オールドファンならば「ピンクパンサー」とはこれまた懐かしいタイトルとお思いのことでしょう。これまで2作品が登場しております。

▲「ピンクパンサー」(1995年)

初代の登場は1995年。「ニューパルサー」の大ヒットで山佐のシェアが高かった頃ですね。それと同様に、オーソドックスなノーマルの大量リーチ目タイプでした。実は、これがちゃんとタイアップした初のパチスロでもあるのです。ちゃんとしていない、なんちゃってなネーミングや世界観の機種も多かった時代です(笑)。


▲「ピンクパンサー3」(1999年)

2代目は1999年。内規の変更により、パチスロのゲーム性が飛躍的に進化した時期です。「ピンクパンサー3」もCT機に。当時は出玉試験の方式がまったく違っておりまして。設定1でもほぼ100%(フル技術介入時)設定6の実質出玉率は約140%(フル技術介入時:適当打ちなら119.9%未満)くらいだったかしら。時折、グリンピースタワー店で設定6らしき台を見かけましたが、とにかく猛爆するイメージしかございません。

と、それから約四半世紀。初代は技術介入機ブームのギリギリ前ですが、「ピンパン3」のイメージもあって、低設定でも甘めの技術介入機となったことになんら違和感はないですね。まあ、私のようなオッサンは、いずれにせよ「懐かしい!」という感想が強いでしょう。


「ピンクパンサーSP」には、カスタマイズモード・プラクティスモードというものがあります。カスタマイズモードは、バウンドストップやフリーズの出現率を変えられるもの。プラクティスモードは、5G間の疑似遊技で目押しの練習ができるものとなっています。

最近は、ボリュームを調整できる機種も多くなっていますし、それと同様に演出の出現率くらい簡単に変えられるんじゃないの? と思われる方もいらっしゃることでしょう。確かに液晶などサブ基板の演出であれば、割と簡単に変えることはできます。4号機の「サンダーVII」など演出をカスタマイズできた機種もありましたね。それとはまったく違うのです!

バウンドストップとフリーズ。この2つは、遊技結果を示すことになるメインリールの回転や停止が関わってきます。これらは、メイン基板でしか管理できません。そして、メイン基板は「そのほかの基板などからの」信号を受け取ることが禁止されています。独立していないといけないんですね。

不思議ではありませんか?液晶をウネウネやっていて、メイン基板の確率が変化するということになります。


カスタマイズモードの画面を出すには「MAX BET+ストップボタン3つ同時押し」が必要となります。そこからカーソルを動かしたり、決定するのにはストップボタンを操作します。十字キーを押しても動きません。

BETボタンとレバーとストップボタン。これらは、メイン基板と直接繋がっているんですね。BETボタンを押してもメダルが投入されない、レバーを押下してもリールが回転開始しない。ストップボタンを押してもリールが停止しない。それすらも外部からの影響を受けられないのであれば、パチスロというゲーム自体が成り立たなくなってしまいます(汗)。

十字キーを押すことでサブ基板の表示を変えられたとしても(カスタマイズ画面では十字キーを押しても動きません)、それをメイン基板に送ることはできません。バウンドストップとフリーズの確率を変えることはできないのです。ただ、メイン基板と直接繋がっている装置に働きかけるのはどうでしょう?

MAX BETやストップボタンを使って、ゲームのコマンドを打ち込むような形ですね。そこから各ストップボタンを何回押したかによって切り替えることが可能なようになっています。液晶では、現在入力されているコマンドの状態が見えるようになっているだけのことです。液晶が見えなくても、コマンドは入力できるでしょう。それを読み取って(液晶に表示されなくても)バウンドストップやフリーズの確率は変わるはずです。

いや、ほんと。間違えていたらすみません。出玉には影響がないので許していただければと(笑)。


▲同じ写真を再掲していますが、ミスではありません(笑)

つまり、この画面はコマンドを入れやすくするためのサービスということです。分かりやすいのがプラクティスモード。ここがONの状態でレバーを押下すると、通常時でもボーナス中でも必ず目押し練習用の疑似遊技が発生します。

疑似遊技は、遊技(抽選や目押しなど)の結果を示すメインリールを“演出の一環として使用するもの”で、遊技の結果の表示と混同することがないようにリールが完全停止しません(プルプル震えています)。リールの回り方に影響するのですから、メイン基板管理ということになります。

実際「パチスロ ピンクパンサーSP」の場合も、疑似遊技(演出として)の5Gが終わった後に「抽選結果」を表示させるためのホンモノの1Gが消化されます。この画面を出すためにMAX BETを押していて、コマンドを決定するためにレバーを操作していますからね。途中のゴチャゴチャはありますが、BETを押してレバーを叩いているのですから、その抽選結果を示さなければなりません。

その途中のゴチャゴチャですが、各ストップボタンは何回押しても良いです。結果的に、このプラクティスモードの場所がONになる回数であれば、必ずレバー操作時に疑似遊技が発生する。メイン基板に働きかけられているということになります。そうとしか説明ができないんです。

バウンドストップなどの確率変化も同じことですね。それぞれのストップボタンをこれだけ押した場合は、ココの確率が変わる。そういうことです。


ちょっと感動したのはですね。この仮説が正しいとすると、ストップボタンはリールが回っている時以外も” 生きている“ということになります。いろいろな時代の規則などで違うんでしょうが、パチスロを始めて30年余り、純正基板では初めて” 普通の機種で“それを実感できた瞬間となりました。てっきりリールが回っていて、ウエイトも切れてボタンが有効になっている時以外に使えないものとばかり思っていましたよ。デモ基板や裏モノにはありましたけど。

これを使えば・・・ってヤメておきます(笑)。

もう一つストップボタンを使った裏技がありまして。BB中は、ビタ押しチャンスで成功すると祝福音が発生するようになっていますが、BBを揃えたところで、右ボタンを5回押せば祝福音が出なくなります(ちゃんと5回押せたか、リール窓枠上下のランプも一瞬光ってくれる)。なかなか上手くいかなくて音が鳴らなくて恥ずかしいという思いをしなくて済みますよ。

ビタ押しチャンスで2コマミスまでは何コマズレているか教えてくれもしますし、もちろんプラクティス機能も。“できるから打つ”だけではなく“できるようになるために打つ”技術介入機ですね。

なかなか噛み砕くには難しい内容でしたが、分からなくても出玉的な影響はありません。まあ、液晶とリールを使った演出は管理しているのがまったく別物ということだけ覚えてくださいまし。大事なことなのでもう一回書いておきます。細かい部分を間違えていたらすみません。いずれにせよ、大勢に影響はないということで(笑)。