昨年の2月更新は、グリンピース新宿本店の閉店について書きました(http://www.pachibee.jp/ivent/view/2426)が、最後まで残っていたグリンピース池袋西口店が去る1月29日の営業をもって閉店。グリンピース系列の店舗が姿を消すこととなりました。

私のようなオッサンにとっては、グリンピースといえばパチスロのデパートだった新宿本店だったわけです。最後まで池袋西口が残っていましたが、池袋で思い出が多かったのは東口店のほう。そういったお店の空気だけでオッサンをホイホイできる店舗がなくなってしまって。本当に立て直す気持ちがあれば「本店＞東口店＞その他」だと思っていました。それだけに、新宿本店や池袋東口店がなくなってしまい、いつかこのような日(完全撤退)がくると覚悟はしていましたが、こんなに早いとも思ってはいませんでした。

まあ、私はどちらかといえば、前述の通り“本店の人”でございまして。その他の店舗については同じ熱量で書くことはできませんが「ここにもグリンピースがあったんだよ」ということは言えるわけです。なので、皆さんが思い出話を書く際にお役に立てればという一心だけで過去にグリンピースだった土地を歩き回って参りました。

それではオープンの順番にレッツゴー！

○新宿本店(1988年〜2022年)

▲ベテランスロッターの聖地

いろいろな思い出話と熱い思いは前回ほぼ書いてしまった(http://www.pachibee.jp/ivent/view/2426)ので割愛させてください(笑)。すべてはここから始まりました。

現在はスタジオやカフェとなっているようですね。


○下北沢店(建物残存・1990年頃〜1992年頃)

▲撤退直後は天丼屋。その後は眼鏡屋さんだったような

影の薄い2号店。ベテラン社員の方でも「資料でしか見たことがない」とのこと。正確な時期は覚えておりませんが、1階には『アラジン』の白パネル。2階に『スーパーバニーガール』と『ウィンクル』という2号機があったので、1990年頃かと思います。当時、下北沢に住んでいたので、本店にない『ウィンクル』を打ちによく行かせていただきました。私が初めてチェーン店、この看板なら安心と思った店舗です。

しかし、この跡地は安定しませんね。入っては出てを繰り返しています。商店街のメインストリートでそんなに遠くもなく、好立地だとは思うのですが。


○新宿タワー店(建物残存・1995年〜2009年)

▲バラエティコーナーにレアな4号機が多数

オープンしたのは4号機時代の1995年ということで、本店とは違って３号機以前は設置されていませんでした。が、そこはグリンピース。4号機の技術介入機時代を彩った名機を大事に設置していました。個人的に思い出深いのは『B-SHOP』かしら。

ここの最上階で最初、タダでパチスロを学べる“パチスロ大学”というものをやっており、普段はそこで使うための実機を遊べるようになっていました。そこから派生して、スロゲーセンコーナーに。2006年頃は、撤去される4号機以前の機種が多く、それを有効活用しようとスロゲーセンが誕生。その草分け的な存在がここでした。普通のパチンコホールとゲームセンターが同じ扉から入る形は風営法上で問題があるなど草分けだけに試行錯誤することも多かったみたいです。

現在はカラオケチェーンのパセラに。人気のチェーンですが、実は同じ(株)ニュートンが運営しています。


○池袋東口店(建物残存・1995年〜2022年)

▲5号機世代はこちらが聖地!?

新宿本店が4号機以前の世代の聖地ならば、池袋東口店が5号機世代の聖地でしょう。『シェイクII』や『ジャックと豆の木』といった初期の機種はもちろん『戦慄』や『ドキューン』『GS美神』といった当時でもレアな機種が並べられたバラエティコーナーは圧巻そのものでした。私もサミーの取材(2015年頃までサンシャインにあった)帰りに珍古台を触りによく寄らせていただきました。

ここも2006年の“みなし機撤去”まで古い4号機がありましたし、3階フロアはスロゲーセンでした。


○池袋西口(建物残存・2001年〜2023年)

▲最後の1店舗

最後の1店舗となった池袋西口店。こちらも珍古台がなかったわけではありません。5号機の“みなし機”撤去前の2019年頃に『桃太郎電鉄』を打たせていただきました。ただあまり思い出がないんですよね・・・。サミー本社からも遠かったですし、2005年頃までは向かいに2号機の『アニマル』を打てたお店もありましたし。

▲最後のBIGは先光り

などと言っていますが、最後に『アイムジャグラー』でBIGを引いてお別れしてきました。先光りでした。

▲建物残存・1995年〜2001年

池袋西口店の建物は2代目なんです。以前は、駅前のパセラになっているところに(確か地下フロア)ありました。『アニマル』で爆死した後に『ビーナスセブン』を黄昏打ちした記憶。

○グリンピース7上野店→グリンピース アクア上野店(建物現存・1997年〜2013年)

▲本店に次いで来たかも

2006年の4号機以前の大量撤去の際にお世話になりまくったホール。いや『クランキーコンドル』が6台あったもんで。それが取れなかった際は裏の『ゲッターマウス』へ。ある日、しっかり粘り切って出したのですが「前日も凄い履歴の台がありましたよ〜」と話したら「それ俺です」と言われました。ワサビさんに(笑)。

2006年頃までの“グリンピース7”時代はパチスロ専門店。そこから2007年頃にリニューアルされてグリンピース アクアに。系列で2店舗目のパチンコ併設店となりました。パチスロ＝地下フロアはそのままに、パチンコ＝1階フロアが増設された形。ということで地下は変わっていないように思われるかもしれませんが、円形の休憩スペースにアクアの名前らしく熱帯魚のいる水槽があったような気がします。ええ、打ってばかりで休ませてもらうことはなかったですが。

それ以降も上野での新機種取材の帰りはよく打っていました。5号機の『猪木元気』や『俺の空』の初打ちはここだったような。パセラになった後は2階のパーティースペースでSNKプレイモアなどのメーカーが発表会に使ったこともありました。


○吉祥寺店(建物残存・1997年〜2022年)

▲ロケでもお世話になりました

2006年の4号機以前の撤去時は『アレックス』をよく打ちに来ていたお店。7枚交換ですが『アレックス』は全台設定3以上のことが多く、夜10時以降は設定確認OKとなっていました。設定5以上判別は落ちなかったので、設定4以下確定。通常時の1枚役の落ち方で設定3か4か推測し・・・「今日は設定4！」と確認をしてみて、当たり前のように設定3だったこと多数。そんな遊び方をしていました。

ここの上のフロアは、2002年頃にはバラエティコーナーとなっており、当時パチテレ！で放送していた「オレ勝PRO」の第1回決勝戦の舞台ともなりました。パチビーでお馴染みのKUNNYさんと初めて会ってご挨拶＆共演させていただいたのがココでした。


○グリンピース5 歌舞伎町店(建物残存・1998年〜2014年)

▲“5”は等価交換の意味

“グリンピース5”というのは等価交換の意味。上野店の“グリンピース7”は逆に7枚交換という意味です。2000年前後は、等価交換のホールばかりとなった中でグリンピース系列は7枚(で100円)交換のままでした。その系列店との差別化を分かりやすくした形ですね。

ここの地下に新宿タワー店で営業するのは難しくなってスロゲーセンが移転してきたり(地下フロアに入る別の扉が設置された)。5号機時代は『SOLAR7』がひっそり2台あったりとボチボチ寄らせていただいていました。


○新橋店(建物現存・2003年〜2013年)

▲グリンピース初のパチンコ併設店

SL広場のすぐ近く。現在はカラオケ屋さんになっていますが、パセラではないので自社物件ではなかったか、当時は自社物件でも手放したのでしょう。

新橋ということで広い層をターゲットにしたかったか、上野店がアクアになる前からパチンコが設置されていました。この2003年頃は『獣王』や『アラジンA』などといった爆裂AT機時代。短時間勝負が多いサラリーマンを目当てにいろいろなチェーンが新橋に進出していました。


○グリンピース5 蒲田店(建物現存・2004年頃〜2010年)

▲蒲田もパチンコ激戦区

正確なオープン年度は分からなかったものの、個人的な記憶が確かならば新橋店の後にできたはず。そして4号機時代の終わりが分かっていれば新規出店は控えたはずなので、2003年か2004年だったかと。こちらも現在はパセラ以外のカラオケ屋さん。

新宿文化圏からは離れているので、プライベートの思い出はナッシングだったりします。ロケで何回かお邪魔させていただきましたね。ここもスロゲーセンが併設されていた記憶があります。

地域チェーン店の完全撤退は珍しくないことです。ただ、こうやって感謝の気持ちを持って跡地を巡るのも広い意味で“パチスロを楽しむこと”の一環なような気がしています。皆さんはそうやって巡りたくなるホールと出会えましたか？

私、最近思うのです。三流でも勝てるホールは見つけられる。閉店してしまった時に感謝の気持ちが先に立つホールを見つけられてこそ二流だと。無事に私も二流だったようです。一流が何なのかは私には遠すぎて分かりません。“どんなホールでも引ける能力”を持った人ですかねえ。何やかや引かないと分からないこともたくさんありますし、見つけられる楽しみ方の幅も大きくなるはずですから。

グリンピースさん、ありがとう。