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ホール跡地いまどうなっている?

2023年04月15日
日課の散歩をしていて「あれ? この辺りにパチンコホールがあったと思うんだけどな」ということも度々ありますが。そんな時は「ここって昔はパチンコ屋?」(http://koko-pachi.com)というサイトをチェックしています。

現役のホールはもちろん(親会社も分かったりします)、かつてパチンコホールがあった場所をまとめてくれています。カラオケ屋さんになってそれも撤退し、コンビニになったなどまでは反映していないのか、現状と若干違ったりもしますが。なんにせよ、住所を見ればそこがパチンコホールの建物だったかは分かるわけです。

パチンコホールの建物って特徴的ですからね。営業していることが分かるように正面のガラスの面積が大きかったり、1990年代は入り口近くに螺旋階段があることも多かったです。そして何より、都心部では駅近の立地で、多くの台数が置けるようにお店としてもそれなりに大きかったりします。そのような土地、なかなか無いですよね。

そこで気になりました。かつてパチンコホールだった建物はどのように再利用されているのか。違うなと思うことも若干あったりしますが、全軒を確認できるわけではありません。現状を完全に反映することは難しいですが、少なくともまず一旦何になったのかは、分かりそうなもの。そう思ってデータベースを調べてみました。

土地勘が私にあって、調べる作業を楽しめるというのと、もっともパチンコホールの入れ替わりがあって、それだけ閉店している母数も多い理由から、調べる範囲は東京23区内とさせていただきます。

調べようと思ったきっかけは、我が家の近くの元ホールの場所が「やたらドラッグストアとコンビニになっているな」と思ったことなんですが。多台数の巨大ホールは生き残っているので、基本的にはパチ&スロ合わせて500台程度の中規模以下のホールが無くなっていると思っていただければイメージしやすいかと。さて、みなさんはどの業種になっていることが多いと思いますか?

まず母数となるのは建物が残存している669軒としました。建物が壊されて次の業種となったとして。立地や広さよりも、その地域性が色濃く反映されてしまいます。人口増加地域ではやたらマンションになったり。あくまでも居抜き物件としてどのように再利用されているかに絞って調べてみました。

なお、建物が壊されたのは612軒と半数近く。廃業した年代がまちまち。建物の耐用年数の関係もあって多くなっています。また居抜きで別のホールとなったもの、同じチェーンなどで再編されたものも除いています。「パチンコ業界→異業種のみ」かつ「建物が残存している」もののみをカウントしているとお考えいただければ。

建物を再利用した業種の分類は、私の独断と偏見で決めさせていただきました(笑)。ちなみに、ランキングのトップは“不明”の155軒(23.2%)だったりするのですが、閉店後も長い期間、次の入居が決まっていなかったり、休業扱いでそのまま放置されている店舗も含まれてしまうので、多くなっても仕方ないことでしょう。

それではランキングに参りましょう!まずは4位以下のカウントダウン。

○第4位:スーパー・100円ショップなど
スーパーマーケットやディスカウントストア・100円ショップなどが、60軒(9.0%)で第4位となりました。ドラッグストアもそうですが、立地もさることながら、まとまった売場面積を確保できることが選ばれたきっかけでしょう。設置台をハズしてみれば、かなり自由度のあるスペースが広がっていますからね。
※60軒はスーパー・食料品店の合算値

○第3位:ドラッグストア
第3位は、62軒(9.3%)でドラッグストア。コロナ禍でより縮小傾向となったパチンコ業界に対して、グッと躍進したのがドラッグストア。それを象徴した結果となりました。ちなみに私の住む駅もパチンコホールは1軒もありませんが、ドラッグストアは4軒以上あります。


○第2位:コンビニ
コンビニが77軒(11.5%)で第2位。スーパーマーケットなどにするにはちょっと手狭というケースがコンビニになりやすいと想像します。スーパーよりもコンビニのほうが多くなったのは、中小規模のホールが多かったから。1990年台まで台数の制限があって大きいホールでも300台くらいだったりしました。それらのホールは住宅街からも近いことが多く、コンビニにしやすかったのだと思います。


○第1位:飲食店<
映えある(?)第1位は128軒(19.1%)で飲食店となりました。これは店舗の大きさだけでなく立地の良さも影響しているかと思います。駅近のホール跡地がチェーン店になることも多いですね。居酒屋からファストフード店まで多岐にわたっていました。人はそれなりに収容できて立地も悪くない。まさにうってつけの物件となっています。

○第5位:その他ショップ
これに続く第5位は、その他ショップの51軒(7.6%)でした。携帯ショップなどですね。と、ここまでは想像しやすいかと思います。


○第6位:ゲームセンター
第6位は28軒‘(4.2%)のゲームセンター。同じ風俗営業の括りということで、業態移行としてはスムーズなんですが、アーケードゲームもパチンコ・パチスロ以上に逆風。意外と少ない結果となりました。スロゲーセンなどにすればシマ設備もそのまま使えたりしますが、その数は多くないようです。


○第7位:カラオケ屋
第7位は25軒(3.7%)のカラオケ屋さん。小部屋を作るリフォームは必要ですが、立地の良さから同じく人の集まる遊興施設としてリスタートするのでしょう。


○同率第8位:病院&オフィス・会社
同率で13軒(1.9%)となったのが、オフィス・会社と病院。病院は建て替えたほうが良さそうな気がするのは私だけでしょうか(笑)。オフィス・会社は、業種によっては広いスペースが必要かも。ただ、狭くてもできそうな不動産屋さんになっているのが目立ちましたかね。


○第10位:介護・保育
第10位は東京らしいというか。10軒(1.5%)で介護・保育施設となりました。待機児童問題とかもありますもんね。ただ、酸いも甘いも知っている年配層が利用する介護はともかく。欲に塗れた大人たちの怨念が漂う建物で保育はいかがなものかと(笑)。

と、かつてはパチンコホールだった建物を巡ってみましたが、みなさんの想像はいかがだったでしょうか。

地方によっては葬儀屋さんなどになっていることもあるそうです。駐車場のありなしで用途も大きく変わってくることでしょう。今回の調査は東京23区が対象なので、ほぼ駐車場なしの物件で、徒歩圏内の人がターゲットの業種に絞られる結果となりました。

個人的に気になったのは、建て替えではなく居抜きでマンションにした建物と銭湯。これは見てみたい。競合店のTUCショップ(景品交換所)になったところには「どんな気持ち?」と聞いてみたい。あと3軒ばかり銀行もありました。預け入れても出てこなさそう(笑)。