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5月7日(月)組合のチカラ

2018年05月07日

これが掲載されている頃にはゴールデンウィークも完全終了していることでしょう。皆様はしっかりお休みをいただけたでしょうか?私は普通に飛び石連休です。ハハハ……

さて、このコラムをお読みいただいている皆様が従事している業種にもきっと業界団体というものがあると思います。パチンコ業界にも業界団体、組合は…えぇ、あります。

今回はメーカー団体(組合)について書きましょうか。

既知の通り、事細かに書くのもどうかと思いますのでザックリと書きますがパチンコメーカーは日本遊技機工業組合(以下、日工組)という組合に加盟しています。

パチスロメーカーは日本電動式遊技機工業協同組合(以下、日電協)という組合に…加盟していないメーカーもあります。

かなり乱暴な言い方になりますが、事実上パチンコは日工組に加盟してなければ世にリリースできません

かたやパチスロの方は組合に加盟してなくてもリリースできます。いや、多分パチンコも出来るんですけどね。しないだけで。

【日工組と日特連】
パチンコは何をもってパチンコなのでしょうか?

哲学的なことを言いたいのではなく、パチンコはパチンコの機構を積んでいなくてはなりません。電動ハンドル、上皿、貸玉ボタン……etc.どの部分ひとつとっても様々な権利や特許が介在しているわけです。

このパチンコに関わる特許はパテントプールという方式でコンソーシアムが支えているわけですが、要するにパチンコにおける特許を使用しないことにはパチンコは作れないということに他なりません。

そのきっかけですが、パチンコの黎明期に遡ります。今は亡き豊国遊機という会社がパチンコの循環系に関する機構の基本特許を持っていました。特許はかなりの広範囲に渡り、パチンコを作る上で迂回することはほぼ不可能だったようで許諾なしの技術利用や類似特許の申請等、訴訟、紛争が絶えなかったようです。

これを教訓として、1959年にパチンコの有力な特許の収集と実施許諾を行う日本遊技機特許運用連盟(以下、日特連)が結成され、翌年に日工組が誕生します。

これがパテントプールという形で日工組加盟メーカーのみ使用でき、紛争を防止、時間の短縮及び費用の削減が実現できたわけです。

日工組が結成された理由については、公式HPの沿革を見ても綺麗事しか書いてないので参考にはならないのですが、1952年に導入された物品税が大きく関わっていると思われます。

物品税とは1989年の消費税導入以前、生活必需品以外のざっくりと言えば贅沢品に税金がかかっていたのです。

これはパチンコにも適用されており、1950年代後半にはパチンコ台の乱売に伴う物品税の不払いが問題化していました。日工組は自らが発行する証紙を貼り付けてくれぇ!と組合員にお願いすることでこれを管理する。そのための団体として設立されたのではないでしょうか。

【特許プール事件】
本稿をお読みの方々はすぐ
「これカルテルじゃん」
とお気づきになったと思います。

カルテルとは企業や事業者が独占目的で行う協定のことです。1950年代後半からメーカー自体の数も大きく減っており、ごく限られたメーカーしかパチンコを作れず新規参入は、ほぼ不可能という状態を形成していたのです。

これが表面化したのが、1990年代で所謂「特許プール事件」です。
要するに新規参入させないこと、パチンコ特許自体組合員にしか許諾しないことは

~独占禁止法第二章 私的独占及び不当な取引制限(私的独占又は不当な取引制限の禁止)~
第三条
事業者は、私的独占又は不当な取引制限をしてはならない。

に抵触するのではないかと訴えられ
「結果として我が国におけるぱちんこ機の製造分野における競争を実質的に制限しているものであって、(中略)独占禁止法第2条第5項に規定する私的独占に該当し、独占禁止法第3条の規定に違反するものである。」(平成9年8月6日審決)
という結論が出ています。

これにより1997年に公正取引委員会から排除勧告を受けた日特連は解散し、日工組に加盟しなくても建前としてはパチンコは作れるのですが何故かそんなところは現れません。

パチンコメーカーの横の繋がりが強いと感じるばかりです。パチスロと比べると新規参入障壁は高いままなのではないかと思わざるを得ませんが、普通に考えたらこの時代に新規参入する旨味もないですしね…ハハハ…

とはいえ革新的なものはいつも業界外部から来るものです。モノだけでなく考え方なども流入してこない現状は非常に寂しいものです。ということで、良いものは自ら取り入れる努力を怠らずにいきたいものですね。はい。