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5月28日(月)2400という魅惑の数字に踊らされる

2018年05月28日

セブン機において1回の大当りにおける最大払い出し個数は15個賞球×10カウント×16ラウンドの2400個です。

いやいや、「ぱちんこ GANTZ」のエクストラで4000個出たし。「CR餃子の王将3」は7000個出たけど?という方もいるかもしれませんが、それは複数の当りの塊であって1つのフラグとしては2400個が上限ですよ!

現在、北斗無双などに代表されるこの2400個の当りを標準装備し始めたのは、いつぐらいからでしょうか。

現金機の時代は確変がないので2400個搭載が当たり前だったようですが(保留玉で連チャンするぞ、とかはさておき)、個人的には2011年タイヨーエレックの「CRブラックラグーン」が特1.2共通44%で2400個というスペックに驚いた記憶がありますね。その後エレックは「CR龍が如く 見参! 天照祗園編」や「CR米米CLUB 大収穫祭」など精力的に2400個搭載機を販売していました。


当時2000個出る機械もそう多くはなかったことを鑑みると、ここ4、5年で増え始めた印象です。特にフロックを活用して払い出しが2500~2600個というタイプの「CRアントニオ猪木という名のパチンコ機 やれるのか、本当にお前」を踏み台に1つ前の黄門ちゃま「CRドラム黄門ちゃま またまたゴチでやんす!」で昇華したのではないでしょうか。

今、1/319の市場において2400個を搭載しているアドバンテージは非常に大きいものとなっています。もちろん出玉は1つのファクターであり、総合的に見ればコンテンツや演出、継続率など、様々なものの集合体がパチンコだというのは重々承知の上です。

いや、そんなの前からだろと思われる方も多いでしょうが、あくまで売る方にも買う方にとっても今や「2400個を搭載しているか否か」は死活問題と言っても過言ではない風潮になっています。それはおかしくない?

【2400の希少性】
2月以降に持ち込まれた機械の最大払い出し個数は15個賞球×10カウント×10ラウンドの1500個となるのは既報の通りです。

しかしながら、1500個の払い出しを実現するためにはベースおよび出玉率の壁が立ちはだかり、例え1/319でも1000個弱がMAX出玉という目を背けたくなる現実が待っています。

そのため、2月以前の持ち込み機は2400個を搭載できる最後のチャンスであり、その希少価値は数年前とは比べものにならないレベルでしょう。

今後2年は使える新台の中で選ぶとすれば、2400個を搭載している方を優先せざるを得ないのです。なので、2400個非搭載の時点でスタート地点が相当後ろなのだということを実感しますね。

前にも書きましたが、これから販売される機種は適合しづらかった時期を潜り抜けた猛者たちですから、市場的にも先を見据えた価値があるのは間違いないのです。

【何がウケるかは別問題】
以上は売り手(メーカー)と買い手(ホール)の話でした。しかしパチンコは遊技者というエンドユーザーがさらに介在してくるので、また複雑。

今まで長々書いた話で言えば、シンフォギアなんかは最大出玉1400弱なのに高稼働なわけですし、全然トンチンカンな話なんですよ。

見栄えのいい、耳触りいい"2400個"という数字はエンドユーザーにも響いて然るべきなのですが、やはりそれだけがパチンコじゃないんですね。 確かに希少性は高いのですが、パチンコとしてウケるかは別問題ですし、そもそも希少性とか言っておいて適正台数以上販売しちゃうでしょうが。

結局のところ、業界人にはエンドユーザーに何がウケるか本当にわからないのです。本当に。後出しジャンケンの結果論で語る私もそうですが、わからないんですよ。これは売り手であるメーカーに問題があるわけで、想像力を働かせて多角的に分析させないよう画一的に1つのファクターに目がいくような資料を作ってプレゼンするのです。

業界人ウケしても稼働は全然ダメって例が結構あるのも頷けます。全体図を説明されないまま運用を強いられるからですよ。

2400個は確かに非常に魅力的な飛び道具ですが、非搭載だから箸にも棒にもかからないのはおかしいですし、多様な遊技性を自ら放棄するような行為に私には映ります。

何度も言いますけど、今後はマニアックな市場が形成されていきます。フラットに機械選定は絶対必要だと思うんですけどね。決めている人たちはパチンコを打たない人もいますし仕事ですからね。

いちユーザーの心を忘れたアミューズメントの価値はいかがなものでしょうか。