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7月9日(月)営業マンと情報リテラシー

2018年07月09日

我々メーカー営業マンは機械を売っている時間というのが案外多くはなく…?まぁ一年中売ってるメーカーもありますけども。

この業界の営業は新規での飛び込み営業はあまりなく、決まった相手にしか売れないのです。というのも新台の販売はどんなホールでも売っていいわけではなく、遊技産業健全化推進機構に誓約書を提出してないと新台は売れないわけです。
https://www.suishinkikou.or.jp/wppo/activity.php

さらに全国のホールで新台購入できるとなると3割…もないかもしれません。ということで、かなり限られた顧客を相手にしたルートセールスであるということは認識していただけたとは思います。じゃあお前ら機械売ってない時に何してんだって話ですが、顧客との関係強化をしているという感じです。はい。

関係強化ってなんだって感じですけど、色々な考え方があると思います。私の先輩なんかは
「顧客と友達くらいの関係になることが営業」
と言います。
一理あるようないような。仕事以外のとこで仲良くなれよ!という風潮があるのも事実です。特殊な業界ですから、こういう考え方の人が多いんですかね。とはいえ最近はコンプライアンスを遵守するような企業も増えて、仕事以外でメーカーと付き合いをしないってところもありますね。

昔はホールが機械欲しさにメーカーを接待していた、なんて時代があったようですが…今は逆でしょうね。いや、そもそも逆が普通なんですよ。金払うほうがなんで逆に接待してんだよって話です。
今でも接待やってるなんて話はあるのかも知れませんが、そんな企業は不思議な力で15年前から時が止まってるのでしょうかね。

さておき、私は先輩の理論で言うとかなり不真面目な営業マンというところです。もちろん手ぶらでホールを訪問しないようにはしてますががが…
「手ぶらでは訪問しない」ということで、饅頭の下に黄金に輝く小判でも入れて賄賂を持参できればよいのですが、現実問題できるわけねーだろ。実際、手土産のお菓子すら経費で落ちない会社もありますしね。

なので私はせめて
「こいつと話した時間……マジ無駄だったわ…」
と思われないようにしてます。

とても前置きが長くなりましたが機械を売ってないときは情報交換に重きを置いてます。情報と一口に言っても細分化されているもので、自社や他社の機械情報やホールの情報…引き出しが多くなければいけないわけでアンテナは常に張ってることが強いられます。

とはいえ、それも材料のひとつでしかないので。その材料を咀嚼して自分の分析と価値観で言葉に変えられるのが
「話して有益だった」
と思われる営業マンなのかなと思います。

【情報価値の変質】
機械営業と情報の二段構えだったこのルーティンも最近はかなり変わってきました。チェーンメールならぬチェーンLINEの存在で業界情報がどんどん回ってきます。

ソース不問でガンガン回ってくるわけで最初は重宝していましたが、最近は…これどうしたの?というものもチラホラ散見されてるようになりました。朝OKをもらったばかりの資料が夕方にはチェーンLINEで回ってきたときは戦慄しましたね。こんなのをまとめサイトに横流ししたり、またはSNSにあげられる、なんてこともあるわけで…

そんなこんなでTwitterを中心としたSNS界隈にも業界情報垂れ流しアカウントがありますけど、あれはなんの目的なんでしょうか。
自分はこんな情報を知ってるぞ!凄くない!?というような自己顕示欲を満たすためのものであれば、対価として払うリスクは割に合わないと思います。私にも言えますがね…ハハハ…

つまり、このように誰でも、いや全世界の人の目の触れるところに業界情報があるわけですから遊技人口910万人総業界人時代が迫ってると言っても過言ではありません。炎上を含めた情報操作、活用できるメーカーが躍進する可能性はありますよね。でもこれって機械の本質とは違う面が暴走してるだけとも言えます。

だからこそ情報は自分で咀嚼しなければいけません。胸には常に情報リテラシーという言葉を置いておきましょうよ。
リテラシーとは「何らかのカタチで表現されたものを適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する」という意味です。情報を垂れ流して悦に浸ってるところから、ひとつ想像力を働かせてみませんか。以上不真面目営業マンからでした。