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『PYRAMID EYE』が6号機ノーマルの道を拓く!?

2019年11月15日

ついこの間、令和が始まったと思ったらもう11月。今年の総括は来月に書くこととしますが、2019年は大都技研の年となりましたね。前年に登場した『HEY!鏡』に引き続き『Re:ゼロ』が大ヒット。そこに、ノーマルの技術介入機として『バンバンクロス』も登場させました。嬉しいですね、AT機が苦手な人のことも考えてくれていて。そんな大都技研から既に導入されている『PYRAMID EYE』。これまた超個性的なノーマル機となっています。

パチスロの出玉設計は「コイン持ち・初当たり確率・当たり時の平均出玉」の3つがジャンケンのような関係になっています。そりゃみんな、コイン持ち(ベース)が良くて当たりが軽くて、当たったらドバーッと出る台が理想でしょう。それはパチスロではなく、コインが出るだけの箱です(笑)。どこか1つが強ければ、他の2つは割り引かねばなりません。

6号機はコイン持ちが高くなる傾向があります。どの押し順を続けても、最低出玉率を越さなくてはならない規定があるからです。コイン持ちが高い。そして、そのような機種を打つユーザーはたくさん出るのが好き。初当たり確率は仕方ないと割り切ろう。そんな方向で作られたのが『Re:ゼロ』ということになります。特に6号機ATでは主流となりつつある方針ですね。

しかし、私のようなノーマルオジサンの中には、こう思ってしまう方もいるでしょう。パチスロに求めるのは「当たった」と嬉しくなる瞬間。ボーナス獲得枚数も削って良いし、なんならコイン持ちも悪くして良い。とにかく、さっさと当たってちょうだい!

『PYRAMID EYE』は、まさにそんな方のために作られた機種なんです。50枚あたり約22G。設定1でも1/40を切るボーナス確率。ちょっとした短い空き時間でも運試しができる。いや、1日粘ってボーナス200回を目指すも良しです(笑)。

逆に、一撃で1000枚とか2000枚を出すのこそがパチスロという方には向きませんけどね。いろいろな個性を持った機種が並んでいて、その中から自分の趣味やその日の気分に合う機種に座るのもパチスロの楽しみではないでしょうか。いろいろあるから面白いんです。


6号機はコイン持ちが高くなりやすいと書きましたが、50枚あたり約22Gとなる超低ベースを実現させた工夫も、考えることが好きなマニアなら楽しめるポイントでしょう。

ボーナスの獲得枚数は、BIGが約130枚。REG(内部的には獲得枚数の少ないBIG)が約40枚となっています。5号機までのノーマル機では、ほぼ枚数は固定されていましたよね。これはちょっと違う方式を採用しています。打ったことのある方も多いでしょう。『リノ』方式を採用しています。リプレイが揃ったりして、ちょっとダラダラするんですね。

ボーナス中の打ち方では、白フラッシュ発生時「いずれかのリールにBARを狙う」手順が推奨されています。このとき、内部ではRB(写真の役構成の上段:JACインのこと)が成立しています。何度も出ますが、2回目以降は揃えられる状態ということです。これを揃えてしまうと、獲得枚数が減ってしまうので注意しましょう!

ややこしい。スパパパンとコインを吐き出してほしい。分かります。大都技研の開発さんもそうしたかったことでしょう。このアイデアを使わなければ、実現しなかったスペックなのです。「ちっタリ〜な〜」と思ってしまうのは仕方ありませんが、開発さんを責めるのはやめてあげてください。いや、私は常にこの姿勢なので、どこでも何度でもこのような書き方をしてしまいますが(笑)。

通常時のベースを低くできたのは、このRBがあるからです。パチスロ機の出玉検査では、通常時に払い出されるコインとボーナス中に払い出されるコインの比率もチェックされます。通常ゲームでほとんど払い出しがなく、ボーナス中にドバっと払い出す機種は、射幸性に問題が生じるという観点です。えっ『PYRAMID EYE』そんな感じじゃない? ボーナス分にカウントされるのは、RB中のみなんです。RBを入賞させていない間は通常時扱いにしてくれるのです。また、通常時は押し順ナビが出ない機種ですが、実は押し順小役があって、でも普通に打つと揃えられない。それでベースを下げているんですね。

出玉検査には、シミュレーション試験という全役を奪取する神スロッターのようなものもありますが、その対策ですね。シミュレーション試験では、ボーナスが成立していない通常時に多くの小役を獲得します。そして、BIG中のRBを入賞させて、コインを減らしてくれます。

ちなみに、白フラッシュでハズしたあとに小役が揃いやすくなるのは、RB内部保有状態となってリール制御を変えられるからです。簡単に言えば、成立後の小役ね。それも含めて、まんま『リノ』ですね。トマト待ちがないだけです。


この方式のボーナスは、6号機でちょっとしたブームになるかなと思っています。これから導入予定の『パチスロ1000ちゃん』も採用しています。1000ちゃんは、通常時の押し順小役をナビするATも搭載されていますけどね。

いや、しかし。もうちょっと確率を下げても構わないからボーナスの枚数を上げてくれないかな。そんなことを思ってみたりもしますが、そんな不満は開発さんも分かっております。いろいろなメーカーの方が言うには難しいらしいです。まあ、そんな機械が作れるようになったとしても、『PYRAMID EYE』の個性は色あせないと思います。

長いパチスロの歴史でも、ここまで初当たりのみに振り切った機種はないでしょう。短い時間でも当てたい。ボーナスを揃えたいという“せっかちさん”に超オススメしたい機種です。大事なことなので、もう一度言います。いろいろな個性があるから面白いんです。パチスロは。

©DAITO GIKEN ,INC.