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新機種導入

私はニューパルの楽しみ方をホールに教えられた

2024年03月15日
セブンリーグから新機種「ニューパルサーSP4 with 太鼓の達人」が発表され、私もさっそく見に行かせて頂きました。単なる焼き直しではありません。新たな「ニューパル」だと感じました。

■ニューパルサーSP4 with 太鼓の達人
初代「ニューパルサー」の系統後継機は数多くあります。ほぼすべてが、同じリール配列で同じリーチ目を採用してきました。今回もリール配列こそ同じで従来のリーチ目も踏襲していますが、BIG図柄である赤7とカエルの一直線形がすべてリーチ目となりました。
 
長年「ニューパル」を打ち続けてきた方々には違和感があると思います。なんせ今までは鉄板ハズレ目でしたから。この出目がハズレで出るところに「ニューパル」らしさを感じていた方も多いことでしょう。私もそうも思っていましたが、時代の流れもあって止むを得ないというか「今の時代はこうであるべきかも」と、思う次第であります。

○「ニューパルサー」が切り拓いた大量リーチ目路線

時計を初代「ニューパルサー」が生まれた31年前の1993年に戻します。その前年の「チェリーバー」から始まった4号機時代。実は私、4号機があまり好きではありませんでした。

3号機時代に蔓延した裏モノ(メーカーの意図しない非合法プログラムを搭載したもの)と違ってパキパキと連チャンするわけでもないですし、何よりも4号機から搭載されたリプレイがどうにもウザったかったのです。

今の6号機ではリプレイが揃ってもメダルを投入できたりもしますが、この当時はリプレイが揃った時にメダルを入れても受け付けずに下皿に戻ってきてしまいます。それまでリプレイのなかった3号機以前しか知らなかったので、やたらと引っかかるわけです。打つリズムもまだ確立されておらず、それ以前のほうがはるかに打ちやすかったのです。

そんなこともあって、4号機がデビューしても1995年くらいまで積極的には触っていませんでした。3号機の裏モノのほうが打ちやすかったですし、勝ち方も知っていましたから。


この日も3号機の「コンチネンタル」を打つつもりでした。勤めていた会社に退職届を提出した私、人生初&おそらく人生最後のサボリーマンスタイルのスーツで昼間からパチスロを楽しもうと思っておりました。向かった先は、今は亡きグリンピース新宿本店。しかし、支店長の話が長くて「コンチネンタル」は満席。同じフロアにあったのが初代「ニューパルサー」でした。こちらには空き台あり。

仕方ないか。「コンチネンタル」のめぼしい空き台ができるまで。そんなつもりで座ったのが最初です。

3号機以前の時代も初代「スーパープラネット」など大量リーチ目の機種はありましたが、大半はスベリ重視で明確なリーチ目を楽しむ機械は少なかったかと思います。そうです。大量リーチ目タイプの楽しみ方を知らなかったのです。

当時、グリンピース新宿本店の壁一面に雑誌のリーチ目特集が拡大コピーされていました。当時はズブの素人です故、元となった記事は知りません。でも、目が釘付けになりました。この出目、リーチ目なのかな? と確認したり、リーチ目と表記されている出目を狙ってみたり。そうして半日以上「コンチネンタル」の空き台に移動することもなく楽しく過ごしました。

メディアも知らない私に、新たな4号機時代の楽しみ方を教えてくれたのは間違いなくグリンピース新宿本店の壁でした。

その後、時代はユニバーサル系の技術介入機が席巻していきますが、この「ニューパルサー」が与えた影響は大きく、そのどれもが大量リーチ目タイプとして登場してきたので、基本的な楽しみ方・探り方といったものは、私にとって「ニューパルサー」で確立されたものです。

○楽しみを教える場所はどこが効率的?

メディアがリーチ目特集をしたから貼り出せたという意見もあるでしょうが、自分で打つ実機の前にリーチ目特集があったことが、楽しむ上で大事だったと思っています。

私もその後長くメディアに携わらせて頂きましたが、いくら面白いと力説しても、どれだけ面白い企画などを考えても、導入台数が少なかったら意味がないんです。導入されていて、ある程度ラクに打てて初めて楽しむことができるのです。まあ、なんで私の記事は「打たなくても良いから、こういう努力をメーカーがしていたことだけ覚えておいて」的な書き方が多くなってしまうんですが。

言いたいことはつまり、メディアがいくら面白いとか書いても、導入されなければユーザーには届きにくいということです。逆に、導入されているホールにある台は、メディアを知らない人にも目に触れる機会があるということです。

その・・・盛り上がって幾ら利益が出ようがウチらには関わりないというか、メディアの扱いがどうであろうが、目の前の台を稼働させて利益を出さねばならないのがホールのはず。自分たちでファン作りをせずに、そこを他人任せにするのは違うんじゃない? と思う次第です。

買って台を並べるだけではなく、その目の前の台がもっと稼働するように工夫するべきなんじゃないかな。壁一面のリーチ目とか、風営法やその地区の条例などで今は厳しいとも聞きます。そういった小手先のことではなく、稼働させる意地がもうちょっと見られても良いんじゃないかなって。既にやられているホールさん、ごめんなさいね。

○ココといえるメディアがない

左・中を止めて上段に赤7がテンパイしたら、右下段にカエル。左上段と右上段にカエルなら、中下段に赤7。代表的な“山佐目”と言われる法則です。ベテランスロッターなら当たり前のこととして覚えていることでしょう。

ただ、その多くは雑誌などで知ったり、裏付けが取れたりしたのではないでしょうか。4号機時代はガイド・マガジン・必勝本の大手三誌にある程度集約されていました。他にも読む雑誌があるという人はいても、この大手三誌のうちどれも見ていないという人は少ないかと。

ある程度かじっている人は、みんな目を通している。そう言えるパチスロ界を代表するメディアって、今の時代にありますか? 私は知りません。それぞれ個人の趣味が細分化され、それに応じて多くのサイトなどが林立しています。雑多な感じで多くあるのが現在の良いところでもあり、逆に言えば統率性がない。ある一箇所からムーブメントが起きにくいものとなっているような気がします。

というか、大手三誌時代でもライターとかそんなに知られていないですから。メディアをまったく見ないで打ちにだけ来る人も多いですから。


さあ、我々ベテランスロッターの共通言語である“山佐目”。今の若い人たちにとってどうやれば浸透させられるでしょうか。このままベテランのおもちゃであり続けるか、初代を知らない若い世代にも受け入れてもらうものとするのか。後者を選んだので、BIG図柄一直線もリーチ目になったのだと思います。ベテランも減っていく一方ですしね。

だから、若い人にも打ってもらうには、多少の分かりやすさも必要。そういうことなんでしょうね。

このように書くとベテラン向けではなく、単に若者向けの「ニューパル」と言っているように感じるかもしれませんね。いやいや「ネオマジックパルサー」を彷彿とさせるウィッチモードとか面白すぎました&懐かしい気持ちにさせられましたから。

また、決まり手を見られるのも良い感じ。この決まり手や連続演出を活かすために、チャンス目や小役との同時当選が強くなっているのかしらん。ちょっと打った第一印象はそうでした。
 

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