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忘れがち!? 沖スロの存在意義

2024年04月15日
ヤーマから新機種『沖シーサー-30』が発表され、ゴールデンウィーク明けの導入に向けてスタンバイしています。

ゲーム性は説明するまでもないでしょう。その名前から想像がつくように、沖スロとなっています。もちろんのことノーマル機です。BIGは6号機の限界となる純増280枚。通常時は取りこぼす小役がないので、全ゲーム適当打ちでOKです。

ベルコ系(ベルコ&ヤーマ)といえば、『鬼浜爆走紅蓮隊』や『スーパービンゴ』のイメージで、ノーマルはあまりイメージがないという若い世代も多いかもしれませんね。2000年頃の4号機時代、ユニバーサル系の技術介入機ばかりがクローズアップされがちですが、その頃に『デジスロ』などの分かりやすいノーマル機がサラリーマン層などを中心に支持を集めていた光景が懐かしく感じられます。

また“沖スロ”というイメージがない方もいらっしゃるかもしれませんね。これも古い話になりますが、2002年に本場沖縄に行ったことがありまして。稼働しているのは30Φばかりで、当時本土で人気だった『アラジンA』などほとんど見かけもせず。その中で人気だったのが、清龍ゲームジャパンのノーマル機『トリプルクラウン』。そして、ベルコのAT機『ワンバーワン-30』でした。

脱線ついでに『ワンバーワン-30』を軽く説明しますと。ほぼ『スーパービンゴ』と同じATでメダルを増やしていくゲーム性ですが、プレミアム的な確率の低いBIGがあり、そのBIGを引くとAT確定となる。どこからでもやれるような気がする機種でした。個人的にはこちらのほうを先に打っており『スーパービンゴ』よりもお気に入りだったりします(笑)。

そんなこともあり、私はノーマルも沖スロも違和感がないんですけどね。全リール適当打ちなのも高評価です。『沖シーサー-30』もベンリーシステムとなっています。ベルコ系ではお馴染みですね。ただ、今まではその恩恵にあずかれる機会があまりなかったんです。なんやかんや目押ししてしまうもので。ところが、この機種は完全適当打ちでOK。これならばスイスイと消化できます。

で、スイスイと消化しながら、ふと思ったんです。「そういや、最近の人たちにはゲーム性以外の“沖スロ”の存在意義って知らないんじゃないかな」と。

“沖スロ”が本土に進出したのは1998年頃でしょうか。パイオニアの『シオサイ-30』からかと思います。この頃、多くのホールが非等価の低交換率で営業していました。そこでチビコイン(普通の25Φ)は7枚交換、デカコイン(沖スロの30Φ)は等価交換など、パチスロの中でもレートを複数作りやすかったところが重宝されていったように思います。

まあ、今はパチンコも合わせて一物一価な時代ですが。当時は一物二価どころか三価、四価と、いろいろなレートを用意することが可能だったんです。

もう1つは、出玉感ですかね。当然ながら30Φを使用しているので、25Φよりも少ない枚数で下皿もドル箱も一杯になります。『大花火30』とか打ちましたが、BIG1回でドル箱を使う羽目になりましたよ(笑)。

ということで、5号機の最初も出玉感が少ないと言われがちで、もっと30Φが普及するかとも思いましたが、新たな設備投資ができないなどの諸事情もあって、それほど設置台数が伸びなかった記憶があります。


と、ここまでの歴史や機種の仕様を考えてみると『沖シーサー-30』のメリットとデメリットが分かりやすいかと思います。

ベンリーシステムをフル活用できるのは良し。出玉感のあるBIG純増280枚も良し。そんなメリットというか良いところもありますが、メダルレスのスマスロの時代に30Φの設備投資をするホールはほぼない。それを考えると、既に30Φの設備を持っているホールのみが対象になりそう。ここは大きなデメリットです。

そう、スマスロの時代なんです。ご存知の通り、スマスロ中心になるとメダルレスとなります。今までは「30Φだから沖スロ」などと分けてきましたが、それができるのももうわずかかもしれないですね。これからはどうやって分けていくのだろう。レバーON時にピカピカと告知するなどゲーム性になっていくかもしれませんね。

30Φのデカコインの出玉感を味わえるのも、もうあとわずかかもしれません。気楽に打てる機種なので、見かけたら是非触ってみてください。